財務諸表論を4月から勉強を始めて合格できるのかと言えば、率直なところ、合格確率は限りなくゼロに近いと言えます。では、今年の税理士試験は諦めたほうが良いかと言えばそれは違います。税理士試験は年に1回しかないので、その1回を自ら放棄するのは本当に勿体無いです。もし合格できなかったとしても今年勉強したことは来年度以降の財表受験で必ず役立ちます。一年でも早く税理士試験に合格したいのであれば4月からでもチャレンジする価値はあります。
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財務諸表論の4月スタートだと独学は無理！
税理士試験の財務諸表論は大原やTACなどの受験予備校の講座を受講せずに独学でも合格する人がいますが、それは9月から勉強を始めた場合です。それに例え9月から始めたとしても税理士試験の独学合格はとても難しいです。まして4月から勉強を始めるのであれば独学では8月の税理士試験までに財務諸表論の学習範囲の全てを覚えるのは天才でない限り不可能です。4月から財表の勉強を始める人は大原やTACなどの受験予備校の講座に申込みましょう。税理士試験のおすすめ受験予備校と講座は「おすすめ受験予備校」で紹介しています。
財務諸表論の4月スタートクラスを開講している受験予備校がある。
財務諸表論は税理士試験の中でも比較的ボリュームが大きい科目の一つです。そのため本試験までに合格レベルになるには9月か1月から始めなければ間に合わず、殆どの受験予備校ではそれに合わせたクラスしか開講していません。しかし、4月から財表を受験したいという受験生もいることから、一部受験予備校では財務諸表論の4月開講クラスを扱っているところがあります。
4月スタートクラスは超ハイペース
当然ですが財務諸表論の4月スタートクラスは超ハイペースです。本来、財務諸表論は11ヶ月間で勉強するのに対して、4ヶ月間で勉強するのですから当然です。財務諸表論の4月スタートクラスのカリキュラムを見たことがありますが並みの気持ちで勉強したら授業にもついていけません。学生や受験専念など、ある程度勉強時間を確保できる人で、その時間の全てで勉強できる人でなければ確実に遅れますし、一度遅れたらもう追いつくことはできません。そのくらいハードなカリキュラムです。
4月スタートクラスがない場合は1月スタートのDVDクラス
もし財務諸表論の4月スタートクラスがない場合は1月スタートのDVD講座を受講しましょう。1月スタートクラスなのでカリキュラム通りに勉強したら本試験までに間に合いませんが、受験予備校の講師に相談したら、4月からの勉強計画を考えてくれるはずです。
財務諸表論の理論の勉強
税理士試験財務諸表論の受験生が一番苦労するのが理論暗記です。よく財表受験生の間で「財務諸表論の理論は暗記と理解のどちらを先にするべきか」ということが話題になりますが、4月スタートの人はそんなことを気にしている余裕はありません。ひたすら理論暗記です。どの理論を覚えたら良いのかは講師に聞きましょう。
9月スタートだと理論暗記は週に2～4項目ですが、4月スタートだと週に8～10項目くらい覚えないといけません。
財務諸表論の計算の勉強
財務諸表論の計算は簿記論に比べると簡単ですが、それでも4月から始めるにはボリュームが大きく普通に勉強していても8月の試験までに合格レベルに達しません。計算も理論と同様に受験予備校の指示通りに勉強すればいいですが、大切なのは基礎項目を勉強です。財務諸表論の合格のポイントは誰もが間違えない項目をいかに間違えないかです。
財務諸表論受験生の中には総合問題を重視して個別問題をしない人がいますが、これは大きな間違いです。総合問題をよく見るとわかると思いますが、総合問題って結局は個別問題の集合体なんですよね。つまり個別問題が解けなければ総合問題を解くことはできません。受験期間が短いので個別問題を飛ばしてしまいたくなるのはわかりますが、それでは総合問題の得点が伸びないので、短期合格を目指すなら必ず個別問題でしっかり基礎知識を固めましょう。
財務諸表論の模擬試験は教材のみ購入
財務諸表論の模擬試験は4月下旬から5月中旬に実施されます。4月スタートの場合、この時期はまだ基礎の基礎しか勉強しておらず模擬試験を受験できるレベルまで達していません。そのような状況で受験する意味がなく、模擬試験を受験する時間があればその時間で勉強を進めるべきです。
模擬試験は教材のみ購入することができるので、とりあえず問題を購入して、受験できるところまで勉強が進んでから解きましょう。
模擬試験の教材には成績や各問の正答率などが記載された資料が添付されていて、問題を解くことで自分の順位や改善点を把握することができるため4月スタートの人も買うことをオススメします。
今年の財表の試験で不合格になっても来年の受験で必ず役立つ！
財務諸表論は9月から勉強を始めるのが一般的で、それを4月から始めて合格するのは本当に難しく、相当の努力が必要です。もし今年の試験に合格できなくても努力が無駄になるわけではなく、来年以降の受験で必ず役立ちます。