大原やTACなどの受験予備校に通っていると、受験友達から「○○先生はダメ!」「○○先生だと合格できる!」と言ったことを聞くことがあります。税理士試験財務諸表論で講師の質が合否に影響するのか、というと私は全くゼロではないものの、影響はあまりないと考えています。
講師によって教え方に差があるのは事実
私は大原簿記に通っていましたが、たしかに講師によって教え方に差があるのは事実です。わかりやすく噛み砕いて説明してくれたり、教材に書いていないことを教えてくれる講師(①)もいますが、テキストに書いている事を淡々と話すだけの講師(②)もいます。
どちらが良いかは人それぞれ
これだけを見ると前者①の講師が良いように思いますが、①は嫌いという人もいます。というのも、財務諸表論のように勉強ボリュームが多い科目の授業はテキストに書いていることを教えるだけで授業時間を目一杯使うのでテキスト以外の内容を話す余裕がありません。そのためテキスト以外の事を頻繁に話す講師はタイムオーバーしたり、授業の最後の方の解説が中途半端になってしまうことがあります。まぁ、しっかり説明してくれるから良いと言えば良いのですが、授業が延長すると帰宅時間が遅くなるので私のような社会人の中には困る人も多いと思います。ちなみに私は最高1時間以上延長という経験をした事もあります。9時半までの授業なのに終わったのが10時45分過ぎでした。いつもは授業後に自宅でその日の勉強の復習しますが、延長が長いと復習時間が短くなってしまうので困ります。
淡々と話す講師は授業時間をキッチリ守る人が多いのでこのような延長は少なかったです。それに淡々と話すからと言って勉強内容が理解できないというわけではなくて、授業内容で理解できない項目があれば次の授業の後にでも質問すれば丁寧に説明してくれますし、私は特に不満は感じませんでした。私のように仕事をしながら受験している人は授業延長って結構辛いと感じる人は多いと思います。私は仕事を定時で終わらせて(これが結構難しい)も授業に間に合うかどうかだったので、授業前にコンビニでオニギリを2個買って授業を受けて、家に帰ってから夜ごはんだったので授業延長は次の日に響きます。帰ってから急いでお風呂にご飯で夜12時越えですからね。
○○先生の授業は合格できる!という噂は本当?
私も受験生時代に「○○校○○先生は良い!」「○○校の○○先生は試験委員の教科書に書いている事を教えてくれる!」などの話を聞いて、試しに何回か振替で授業を聞きましたが、評判ほどではありませんでした。まぁ合うか合わないかは人それぞれなので、美容師や歯医者みたいなものじゃないですかね。
私が好きなのは無駄話をせずに要点を絞った授業で時間内に終わらせて、わからない項目を質問した時は丁寧に教えてくれて、模擬試験等の解答用紙にどういったところをよく間違えているのかをコメントしてくれる講師です。
授業中にアレコレ話してくれるのも良いですけど、本当に有益な情報かどうかは…ですしね。
私の経験では「○○先生の授業は合格できる!」という話はあまり期待すべきではないと思います。結局、税理士試験は自分がいかに勉強するかどうかで、教え方で合否が分かれることはありません。たしかにアレコレ豆知識を教えてもらうと「ふ~ん、そうか」と思って勉強した気分になりますが、結局自分がその後に勉強しなければその場の気分だけで成績が上がることはありません。
まぁ合うか合わないかだと思いますよ。勉強した気分にさせてくれる人が好きな人もいますからね。ただ、こういう「○○先生の授業は合格できる」というのを期待して、わざわざ遠い教室で授業を受けるのは私はオススメしません。
どの講師でも真面目に授業を聞いて勉強していれば合格ラインに入れますよ。一部に「何を言っているのかわからない講師」もいるかもしれませんが、こういう講師は改善されなければすぐに辞めます。講師に対するクレームって結構あるみたいですしね。